作品解説
没後170年 北斎最晩年の幻の傑作が圧倒的迫力で今甦る…
葛飾北斎『男波（おなみ）』『女波（めなみ）』
本年は葛飾北斎没後170年にあたり、また来年には生誕260年を迎えることから、世界中からふたたび熱い注目が寄せられています。これを記念し、北斎が晩年に描いた肉筆画の傑作二題を特別復刻した貴重な絵画作品を、数量限定でご案内いたします。
「天我をして十年の命を長らわしめば…天我をして五年の命を保たしめば、真正の画工となるを得べし」と、ただひたすらに絵への情熱を燃やし続けた90年にもおよぶ生涯。 稀代の天才浮世絵師、葛飾北斎の気概漲る美の世界を、お手許で存分にご堪能ください。
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突き刺すように、睨み合うように激しいうねりを見せる『男浪』、二色の波が炎のようにゆらりと立ち上がる『女浪』からなる濤図。既に86歳を迎えた北斎が10ヵ月の歳月をかけて完成させた最晩年の傑作です。
二つの波が寄り添うように、しかし決してまじりあうことなく渦まくさまは、ただ「波」だけというシンプルさにもかかわらず、貪欲に創作への情熱を燃やし続ける北斎の意気込みが恐ろしいまでに感じられ、また波の四方をきらびやかに彩る極彩色の装飾画が、北斎芸術の代名詞である“北斎ブルー”をいっそう引き立たせ、観る者の心を一気に怒濤の中へと誘います。
熟達の職人が一作一作手刷りのシルクスクリーンで刷りあげ、大迫力の20号変形サイズで再現。代表作「富嶽三十六景 神奈川沖波裏」から約13年、北斎がたどり着いたもうひとつの“グレートウェーブ”。単品でもお飾りいただけますが、「男浪」「女浪」を並べることでさらなる美の極致を見いだせる美術作品です。
作品詳細情報
| 作家名 |
葛飾北斎 |
| 作品名 |
濤図『男浪』『女浪』 |
| 技法 |
シルクスクリーン |
| 用紙 |
特漉版画用紙 |
| 画寸 |
各71×72.4cm |
| 額寸 |
各74.5×76.3cm |
| 刷度数 |
【男波】50版50色50度刷【女波】48版48色48度刷 |
| 限定制作 |
各300部 |
作家プロフィール
葛飾北斎（1760〜1849年）
江戸後期に活躍した浮世絵師。70年余にわたる創作活動のなかで画風を次々と変転させ、「冨嶽三十六景」「北斎漫画」など数多くの傑作を描きました。ヨーロッパの芸術家たちに大きな影響を与え、印象派誕生のきっかけになったといわれており、また音楽家のドビュッシーも「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」に着想を得て、交響曲「海」を作曲したといわれています。1999年にはアメリカの雑誌「ライフ」で「この1000年でもっとも偉大な業績を遺した100人」として、日本人としてただ一人選ばれました。
