作品解説
島田瑞鳳 筆
肉筆掛軸『恩徳讃』尺五立
親鸞聖人の偉大なるご威徳が今ここに…。
親鸞聖人晩年の和讃「恩徳讃」を、高い実力と評価を得る、日本画家 島田瑞鳳画伯が、清浄な御仏の世界を表す聖蓮華とともに、正絹絵絹に厳かに格調高雅にしたためました。
戦や飢饉など混乱のただなかにあった平安末期に生まれ、苦しみの中、懸命に生きる民衆とともに暮らし、念仏の教えを広めた親鸞聖人。
本作『恩徳讃』は、如来大悲の御教えに導かれて今あること、この身が生かされていることへの大いなる感謝と熱き喜びが込められた、親鸞聖人八十五歳の折に詠まれた和讃を現代気鋭の日本画家 島田瑞鳳画伯が、繊細優美な筆致と、名筆の誉れも高い流麗な運筆でしたためた書画一体の名幅です。
蓮は泥より出でて、泥に染まらず― 極楽浄土もかくや、御仏の台(うてな)の ごとく蓮の花は荘厳に輝いて…
滑らかで繊細な筆致と、絶妙な濃淡により着彩された蓮の花。深みすら感じさせるその美しい白は、まさに御仏が坐する台(うてな)のごとき清廉高潔な輝きを放っています。葉や茎の緑も瑞々しく生命力にあふれ、泥をものともせずに天に向かって伸びるそのさまが、数々の苦難を乗り越え、民衆のためただひたすらに祈り続けた親鸞聖人のお姿と重なり、極楽浄土もかくやというべき心洗われる世界が展開されています。
現代日本画の名匠が、画、書ともに一幅一幅心を込めて肉筆にて描き、正絹裂地を贅沢に用いた本佛表装で仕立てた本作は、お彼岸やお盆など、ご家族やご親戚が集まる大切なご法要の席にも相応しく、また朝な夕な日々拝し唱え、清々しく心を照らす日常掛けとしてもご満足いただけることでしょう。
これほどの内容にもかかわらず、このたび159,500円(税込)というたいへんお求めやすい価格にてご提供いたします。
時代を超えて親鸞聖人の熱き喜びが胸に迫る名幅『恩徳讃』。ぜひこの機会にご愛蔵たまわりますよう心よりおすすめいたします。
「恩徳讃」(「正像末和讃」より)
如来大悲の恩徳は、
身を粉にしても報ずべし
師主知識の恩徳も、
骨を砕きても謝すべし |
作品詳細情報
品番 |
AK-G076 |
作品名 |
肉筆掛軸『恩徳讃』尺五立 |
作家名 |
島田瑞鳳 |
技法 |
肉筆 |
紙本 |
正絹本
|
画寸 |
119.5×42cm
|
軸寸 |
188×57.5cm |
表装 |
本佛表装(外廻し:洛趣箔入り緞子 中廻・風帯:近江金襴緞子 一文字:洛趣緞子) |
軸先 |
黒面金 |
収納 |
直筆題字・署名・落款入り桐箱 |
納期 |
受付後1〜3週間前後 |
親鸞聖人 1173年(承安3)〜1262年(弘長2)
日野有範を父として京都の地に生まれる。九歳の時に出家得度し、比叡山で修行を積むも真実の救いを見いだせず、二十九歳で下山。聖徳太子建立と伝えられる六角堂にて観音の夢告により法然上人のもとを訪ね、本願念仏こそ人々を救済する法であると確信し帰依する。法然上人とその教団は、当時の仏教教団の反感と朝廷による弾圧を受け、越後国に流罪となる。この時、恵信尼と出会い子どもをもうけ、一生活者となって民衆とともに生きていく決意をし、本願念仏の教化を使命とする。その後京都に戻り、「正像末和讃」「教行証書」をはじめ多くの著書を残す。弘長二年十一月二十八日、八十九歳にて入滅。
島田瑞鳳 略歴
昭和27年生まれ。
流麗な筆致と繊細な色遣いの花鳥画を得意とする。野鳥クラブを主宰するなど鳥類の生態にも精通。全国有名百貨店美術画廊など個展多数開催。